WordをMarkdownに変換すると
表・画像が崩れる理由と確認方法
警告が出た後に、原本と照合する場所を確認するための手順です。変換結果の修復や完全性を保証するガイドではありません。
結論:変換完了と意味の保持は分けて確認する
DOCXからMarkdownへの変換が完了しても、Word上の見た目、結合セル、画像の参照関係が同じ形で残るとは限りません。まず出力を作り、表は行列と意味、画像はassetと参照を原本に照らして確認します。
warningがなければ内容が正確、という意味でもありません。確認済みの版だけを次のAI・RAG工程へ渡してください。
登録不要。出力形式とレビュー記録の確認用です。DOCX変換精度の証明ではありません。アプリ本体・購入リンクは含みません。
最初に確認する5項目
- 表の見出し列見出しが残り、各値をどの項目として読むか判断できるか。
- 行と列の対応数値・単位・注記が別の行や列へずれていないか。原本と件数も照合します。
- 結合セルとセル内段落結合によるグループ関係や、セル内の箇条書き・改行が平坦化されていないか。
- 画像asset必要な画像ファイルが出力先に存在するか。Markdown中の記法だけをassetの存在証拠にしません。
- 画像の参照と意味相対パス、caption、図中の文字、本文からの参照、代替テキストを原本と照合します。
表が崩れる理由
GFMの表とWordの表は同じ構造ではない
GitHub Flavored Markdownの表は、見出し行、区切り行、データ行で構成され、セル内はinline contentです。一方、Wordの表には結合セル、セル内段落、複数階層の見出しなどがあり得ます。このため、一対一に対応すると仮定せず、変換後に意味を照合します。
warningが示す範囲
MDDのTABLE_STRUCTURE_RISKは、DOCX内で表が検出され、人の確認が必要なことを文書単位で示す警告です。どのセル・行・列が変わったかを特定する機能ではありません。
最低限、列見出し、値と単位、行列の対応、結合セルが表していたグループ、表の直前・直後の注記を原本と比較してください。
画像が欠ける理由
DOCXでは画像と本文の参照が別の要素になる
Office Open XMLでは、画像のbinary dataは文書本文とは別のpartに格納され、本文側からrelationshipで参照されます。変換ツールは必要なmediaを取り出し、Markdown側の参照先を調整する必要があります。
ツール中立の例として、Pandocでは--extract-mediaを指定してmediaを出力し、文書中の参照を調整できます。実行前に原本を残し、別の出力先を使います。
pandoc input.docx --to=gfm --extract-media=media --output=output.md
warningが示す範囲
MDDのDOCX_UNRESOLVED_IMAGE_REFERENCEは、DOCX内の画像partまたはdrawingが検出され、画像参照を原本と照合すべきことを文書単位で示します。Markdown中のだけでは、画像assetの抽出済み・captionの保持・図中文字の取得を証明しません。
警告は、損失の確定や問題箇所の特定を意味しません。反対に、警告の不在も完全性を保証しません。確認を始める合図として使い、原本と出力を人が比較します。
再現できる確認手順
- 原本を変更せず、作業用コピーを用意する。
- 既存成果物と混ぜない新しい出力先へ変換する。
- warning、manifest、source hash、出力ファイル一覧を保存する。
- 上の5項目を原本と比較し、未確認箇所をreview JSONLなどへ残す。
- 同じ入力・設定でもう一度実行し、時刻等を除く差分がないか確認する。
- 確認済みの版と原本の対応を残してから、AI・RAG・公開工程へ渡す。
WordからMarkdownへの全体手順は、生成AIへ渡す前の確認7項目も参照してください。
合成DOCXの限定実行例
公開viewerでは、合成DOCX 3件をmacOS source engineで各2回実行した記録を確認できます。1件は警告なし、表と画像参照を含む2件は想定した確認警告を出し、3件とも時刻・session ID等を除く正規化後の結果が一致しました。
| 確認対象 | 収録結果 | 見る場所 |
|---|---|---|
| 表を含む合成DOCX | run/check 1/1、TABLE_STRUCTURE_RISK |
表ケースのraw出力と警告 |
| 画像参照を含む合成DOCX | run/check 1/1、DOCX_UNRESOLVED_IMAGE_REFERENCE |
画像ケースのraw出力と警告 |
この証拠における終了コード1は、変換処理が出力を作ったうえで確認警告が残った状態です。安心・正確・問題なしを意味しません。
viewerは収録した合成DOCX 3件の実行記録です。実在文書の精度benchmark、Windows顧客版、実機GUI、PDF・XLSX・PPTX、一般的な通信不在の証明ではありません。成功率や顧客文書の品質へ一般化しません。
出力形式を無料サンプルで確認する
frontmatter、実checker由来のMDD Score Lite、warning、conversion report、review JSONL、方法説明、MANIFEST、SHA256SUMSの形式を一つのZIPで確認できます。Score Liteは合格判定や変換精度の保証ではありません。
合成Markdown由来の形式見本です。DOCX変換精度の証明ではなく、現在販売中のアプリや購入リンクも含みません。
- GitHub Flavored Markdown: Tables extension — GFM tableの行・セルとinline contentの仕様
- Pandoc User’s Guide: Description — 表現力の異なる形式間のlossy conversion
- Pandoc User’s Guide: --extract-media — media抽出と参照調整
- Microsoft Learn: additional Office Open XML parts — 画像dataを含む追加part
- Microsoft Learn: work with images — 画像partとrelationship